- 川柳大喜利 第31回総評
- 2023年4月6日
福岡市は先週が桜満開でした。担当Hです。
天気が良く暖かい日が続いたおかげで、花が咲き誇る様子を長く楽しめたように思います。
汗ばむ陽気になる日も例年より早く訪れ、今年の夏はひょっとするとかなり暑くなるかもしれません。
さて、第31回のお題は『決意』でした。
ご自身を題材にされている場合、今年最初のコンテストでこのお題ですから、何を描くか迷った方もおられたのではないでしょうか。
何を決意するか。
そこにはご自身の関心やこれまでの体験が大きく関わってきます。またもし仮に別の人が同じ決意を抱いたとしても、そこに至るまでの経緯は全く違うもののはず。
それが個性となり、オリジナルな句を生み出す原動力になることを期待してのお題でした。
結果、これまでのコンテスト以上に多様な作品をご応募いただくことができて本当に良かったと思います。
今回もたくさんのご応募をいただき本当にありがとうございました。それでは今回の募集で目に留まった言葉、表現について取り上げさせていただきます。
『チョコレート』2月の風物詩、バレンタインの主役とも言える甘く美味しいカロリー高めのお菓子です。遠足やキャンプなどの描写にも使えるかもしれません。『精神論』その昔、根性論という言葉がありまして、困難を突破しようと無策で無理押しして破綻・損耗するやり方を揶揄するのに使われていました。またそれとは別に、昨今ではモチベーション・達成感・作業の楽しさを重視することで効率や成功率を高める考え方があります。このどちらもが精神論と呼ばれることがあるようです。色んな解釈を許す川柳には面白いかもしれません。『補助輪』自転車に慣れない人が倒れないようにする補助装備です。同時に、運転者の幼さや未熟さを示す存在にもなります。また、運転に制限をかけるおせっかいや邪魔者のような存在の例えとして使われることもあります。これも色々な意味が含まれる川柳向きの言葉だと思います。『赤の他人』まったくの他人、見知らぬ人の事を指す言い回しです。そんな第三者を想定することで句の情景を主観から客観へ、視点の切り替えを行うことができます。そこで生まれるギャップが句の面白さの妙になるかもしれません。『屋台街』屋台がいくつも並ぶエリアの事。全国的にはお祭り会場周辺の出店や屋台が並ぶ辺りを指すのかもしれませんが、博多だと屋台でにぎわう通りのイメージもあります。沢山の人が集う場であり、さまざまなイベントやトラブルの舞台になります。『キツネダンス』プロ野球団、日本ハムのチアダンスだそうです。業界のファンに広く知られている言葉を用いることで、幾つもの説明や情景の描写を一言にこめることができます。川柳にはとても役に立つ考え方です。『電動キック』電動モーターがついているキックボードのことだと思いますが、大胆な短縮が面白くて目に留まりました。新たな言葉を作り出すのは荒業・裏技になると思いますが、ハマれば効果的。センスと創造性が試される素晴らしい試みだと思います。以上です。今年は福岡市が賑わいを取り戻し、より一層盛り上がっていくのを期待したいと思います。
同時にペース配分にも気をつけましょう。今年の人混みはたぶん凄そうな予感がします。
今後とも松岡モータースをどうかよろしくお願いいたします。