- 川柳大喜利コンテスト第17回総評&第18回開催告知
- 2019年10月1日
担当Hです。随分ご無沙汰しておりました。
秋も深まりつつある中、皆様いかがお過ごしでしょうか。
日が差せば爽快さが感じられる時期、週末のお天気にはもう少し頑張ってもらえないかと考えてしまいます。
さて、今回のお題は『汗』でした。
よく額に汗して働くと言います通り、『汗』というのは実直な努力・懸命さを象徴するものです。それからまた手に汗を握るというように、稀に訪れる極限の緊張状態や強張った姿を表現する時にも使われます。
今回の投稿作品では、圧倒的に前者の意味での作品が多数でした。個人的にはダイエット関係が多いのかな?と予想していたのですが、ネタかぶりを避けたのか数としては控えめ(前回と同程度)。圧倒的多数派は、応援・エールでした。特に甲子園に関するものが多く、また来年のオリンピック関連なども見られました。ご自身の体験というよりは他の人の活躍を願う内容がメインだったのが印象的でした。
それから、お父さんの姿を詠んだ句が多くみられました。内容としては汗臭い・おじさんくさいという扱われ方なのでカッコよさは皆無なのですが、それだけ人気があるということはご家庭でも先陣を切ってご活躍されている姿が強く記憶に刻まれているのだと思います。
最優秀の作品と本質は同じで、あとは距離感・親しみの現れ方の違いという風に感じました。これは他の作品の中から抜き出るための切り口として参考になるのではないでしょうか。
後者の作品について。のっぴきならない状況に陥ってしまい、大汗をかいてしまったという覚えは誰もが何かしら持っているもの。そんな体験から生まれた作品も幾つかありましたが、こちらはもう一歩、踏み込みが足りない惜しい作品が多く残念でした。でも、思い出すのが怖いというのは理解できます。
当コンテストにご参加くださいまして本当にありがとうございました。
それでは目に留まった表現や単語のコーナーです。『腹も鳴る』人間味のある表現。案外汎用性が高く、これを入れるだけでなんとなく川柳っぽくなります。例:ふるいけや かわずとびこむ 腹も鳴る『汗は汗』トートロジー。謎の説得力を加えることができます。例:人は人、酒は酒、夢は夢何も言っていないのにそれっぽく語るのも川柳的ですし、含蓄の深い言葉と解釈させることもできるかもしれません。『色褪せぬ』他が消えていく中それだけが残るという特別なもの。対比がしんみりと輝きます。文学的でカッコいいのですが、不用意に加えると表現だけ浮くかもしれません。『フルムーン』満月のこと。熟年夫婦の旅行の意味をさすのは日本ローカルだそうです。川柳だとむしろそれも含めて味になると思います。ちなみにHoney Moon(ハネムーン)の方は海外でも通じるとのこと。『コンクール』仏語のconcoursが語源で、芸術関係の催し全般を指すようです。子供の発表会を指すことも多く、すなわちハプニングの舞台として優秀です。『タイヤ跡』普通に走っているだけではあまりつかない痕跡。破裂音や焦げ付いた匂いなど、事件の発生を示す婉曲的な表現です。『俺の塩』汗の跡を表す言葉に、不思議な自信と爽快感が満ちています。同時に暑さでおかしなテンションになってしまった感もあり、とても良いですね。以上です。現在、第18回 川柳大喜利が開催中です。
どうぞ奮ってご参加ください。
ご投稿をお待ちしております。
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